膝が痛い原因と膝に水がたまる症状及びその予防法について

関節症の原因

日本人に最も多い関節炎は変形性関節症です。 人間は加齢によって骨と骨との間の軟骨がすり減り、直接接触することで痛みが発生します。

また、激しいスポーツで靭帯が伸びたり、半月板を痛めた時に関節炎が発症します。

痛風、関節リュウマチ、感染性関節炎、インフルエンザなども関節症発生の原因となります。

関節部には 凸部と 凹部があり、骨と骨の間に隙間がある物を言います。関節の表面は軟骨で覆われ、周囲は関節包で包まれています。 関節包の内側には髄液があり関節腔を満たしています。 関節軟骨は骨と骨が直接ぶつかるのを避けるためのクッションのような役割があります。また、また髄液は関節部分を滑らかに動かす役割を持っています。

加齢とともに発症頻度が高くなるのが変形性ひざ関節症で、日本人に最も多い関節症です。 膝の周りの腱や筋肉が張って歩行時に痛みを感じるようになります。また、長年にわたって膝への負担をかけ続けると、クッションである軟骨が減り、半月板が徐々に変形することによって炎症が発生し、腫れたり熱を持ったり、また、水が溜まったりします。

慢性的な炎症が継続すると間接包が硬くなって十分に機能しなくなり、 膝を曲げたり伸ばしたりすることが困難になってきます。さらには階段の登り降り や、最終的には歩行が困難になります。

関節症になったら

痛みが発生したらできるだけ関節に負荷をかけないようにし、 しばらくは安静するようにしてください。無理をするとさらに症状が悪化します。 症状に応じて湿布剤や鎮痛剤などの内服薬で対応することも可能です。

激しい痛みが継続する場合は、感染性の関節炎やリウマチの可能性があるので専門医の受診をお勧めします。

受診の目安

・激しい痛みと高熱が続く場合

　関節リュウマチや、感染性関節症、インフルエンザ は考えられます。それぞれの病気で　治療方法が異なりますので専門医の受診をお勧めします。

・変形性関節症が慢性化した場合

　何もしなくても痛んだり、痛みが増すなど生活に支障をきたすような症状が出た場合は早　めに受診してください。

外用消炎鎮痛剤　

外用消炎鎮痛剤には2種類あります。熱を持ち腫れているときには冷感タイプを、また、 関節のまわりが張っている時は温感タイプを選びましょう。

関節痛で注意すること

痛みを伴う関節痛がおきると、できるだけ患部を動かさないようにしまいがちですが、これは逆効果です。腱や筋肉が張っている時は適度に動かしたりお風呂などでもほぐすことによって血行がよくなり痛みが和らぎます。

関節痛を予防するには

関節部は普段よりある程度動かしていないと固まり始め痛みが出てきます。したがって適度な運動によって動かすように次のようなことを心がけましょう。

１．関節をいたわる

関節が痛まないようにするためには普段からケアをする必要があります。普段の生活の中で出来るだけ負担をかけないようにしましょう。

・関節を冷やさないこと

関節が冷えると周囲の腱や筋肉がこわばり固くなったりして血行が悪くなります。関節はできるだけ冷やさないようにし温めるようにしてください。夏場にクーラーの下で寝るときはT シャツ短パンではなく長袖長ズボンのパジャマを着て寝るようにしてください。

お風呂に入浴中はできるだけ関節部をもみほぐして柔らかくするよう心がけてください。予防するには血行を良くすることが大変重要です。関節部に炎症が起きていると認められる場合には温めず冷やしてください。

２．筋肉を鍛える

筋肉を動かさずにいると次第に周りの筋肉も動きが悪くなり、痛みが起こりやすくなります。日頃から適度な運動やストレッチングを心がけ、膝周りをケアすることが大切です。

水中での歩行やジョギングによる酸素運動もおすすめしています。

３. 関節部に負担がかかる動作を避ける

立ったり座ったりする時に急激に行うと関節部に負担がかかります。特に膝の場合には歩行中に急に止まったり、また、急に走ったりするようなことは避けましょう。畳に直接正座するようなことはできるだけ避け、必要な時には座布団等で膝に負担がかからないようにしましょう。

加齢により関節部の筋肉が柔軟性を失っている場合には、サポーター等によって保護することもお勧めします。

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